NOGIOMOI

NOGIOMOI

山形のウォルトディズニーが書くブログ。

「帰り道は遠回りしたくなる」

 f:id:dankejyuri:20181109022107j:image

  今年も残すこと二か月弱。冬が近づき、だんだんと冷たくなっていく空気は、「早くお家に帰りな」と語りかけてくる。どうやら僕たちを遠回りさせてはくれないらしい。

 

 さて、今日は乃木坂46、22nd「帰り道は遠回りしたくなる」について個人的な妄想と想像を述べていきたいと思う。個人的な見解だということを了承願いたい。

 


乃木坂46 『帰り道は遠回りしたくなる』

 

 まず、いきなりだが一番のサビの歌詞について考えていく。

 

帰り道は 帰り道は

遠回りをしたくなるよ

どこを行けば どこに着くか?

過去の道なら迷うことがないから

弱虫 弱虫 弱虫

新しい世界へ

今 行きたい 行きたい 行きたい 行きたい

強くなりたい

 

ところで「帰り道は遠回りしたくなる」というタイトルを見て、あなたは一番最初に何を考えただろうか?僕の場合、「帰り道は遠回りしたくなる、だけど私は(帰り道を)遠回りしない」という解釈をしてしまった。だが、歌詞を見ればその解釈は違っていたことに気づく。

 

ここで歌詞の順番を変えてわかりやすくしてみる。

 

どこを行けばどこに着くか?

過去の道なら迷うことがないから

帰り道は 遠回りしたくなるよ

 

ここで僕は「過去の道」=「帰り道」=「これまでに一度通ってきた道」という解釈をする。帰り道が帰り道になるのは、その道を一度通ったことがあるからだ。

 

さらに言えば、この「帰り道」、つまり「これまでに一度通ってきた道」とは「思い出」も表している。思い出を振り返るとき、あのときこうだったなぁとか、そういえばこのときは~のように「どこを行けばどこに着くか(どこの記憶を辿ればどこの思い出にたどり着くか)」、自分でわかっているのである。

 

だから、ついつい遠回りをしたくなってしまうのである。思い出を辿っていってしまうのである。たくさんの道(思い出)を知っているから。

 

 

 そして、これが二番のサビの歌詞につながっていく。

 

知らない道 知らない道

あと何回 歩けるだろう

夢の方へ 愛の方へ

風は道を選んだりはしないよ

このまま このまま このまま

ONE WAYの標識

でも行くんだ 行くんだ 行くんだ 行くんだ

戻れなくても

 

ここでの「知らない道 知らない道 あと何回歩けるだろう」は、残された時間であと何回の新しい思い出を乃木坂46で作れるだろうという意味として捉えた。

 

そして最初に述べた自分の解釈が間違っていたと確信した歌詞が

 

ONE WAYの標識

でも行くんだ 行くんだ 行くんだ 行くんだ

戻れなくても

 

である。「ONE WAYの標識」とは、アメリカ(ハワイ)などで「一方通行」を表す標識。「戻れなくても行くんだ」から、強い気持ちが伝わってくる。そう、「帰り道は遠回りしたくなる」というタイトルだけど、西野七瀬さんが行きたいのは帰り道でも過去の道でもなく、新しい世界、もっともっと広い世界なのである。

 

「帰り道は遠回りしたくなるけど、私は遠回りをしないよ」

ではなくて

「帰り道は遠回りしたくなるね、だけど私は新しい世界に行くんだ。。」

なのである。

 

思い出を全く振り返らないのではなく、「思い出は振り返りたくなっちゃうよね、だけどね、、、」という乃木坂らしさがここにはある。

 

 少し脱線するが、僕はAKBの「GIVE ME FIVE!」という曲が好きだ。この曲には「友よ 思い出より輝いてる明日を信じよう」という歌詞があり、「明日」は「思い出」より輝いていると断言されている。とても強く前を向いている歌詞だ。

 

ここで乃木坂の歌詞と少しだけ比較してみる。

 

「そう 卒業とは出口じゃなく入り口だろう」ーGIVE ME FIVE(AKB)

「始まりはいつだってそう何かが終わること」-サヨナラの意味(乃木坂)

 

「友よ 思い出より輝いてる明日を信じよう」ーGIVE ME FIVE(AKB)

「過去がどんな眩しくても未来はもっと眩しいかもしれない」-帰り道は遠回りしたくなる(乃木坂)

 

このように、乃木坂の曲の歌詞はより人の気持ちに近いというか、明るい部分だけではないというか、100%前向きな歌詞ではないことが多いと僕は思う。

 

過去が眩しいということを1度肯定してくれているのは嬉しいし、「かもしれない」で表現されているのは最高に乃木坂の歌って感じがして好きだ。

 

 そしてもう一つ脱線する。「ONE WAY」と言ったら本田美奈子さんの「One way generation」を連想させる人もいるだろう。ここで歌詞を引用してみる。

人ごみの まん中 今居る場所さえ わからないように 自分の生きかたが 見えない時ってあるよね 話してはみたけど 言葉が 一方通行みたいで 遠くの夢なんて 大人はわかってくれない 俺等は Oneway Generation Oneway Generation 今 ひとりで何かを探して Oneway Generation Oneway Generation 今 知らないどこかに向かって 戻れない片道のチケットと 夢だけを信じたい 

 

恋人を送った プラットホームは ガランとしていて 空っぽの心が 次の列車を待っている サヨナラのかわりに 手に入れたものは 小さな自由と 大きな悲しみと 中くらいの思い出だけさ 俺等は Oneway Generation Oneway Generation もう 地図など必要ないから Oneway Generation Oneway Generation もう まわりを気になどしないさ 青春の終点に 着いた時 何が待っているのか

 

 勘づいた人もいるかもしれないが、この曲の作詞は秋元康である。癖になる曲なので是非聞いてみてほしい。特に深い意味はない。

 

この話には続きがあって、この「One way generation」をThinking Dogsが去年カバーをしているのでこちらもぜひ聴いてほしい。いやぁ、「あの頃、君を追いかけた」を観てから「言えなかったこと」をほぼ永遠にリピートして聴いてます。。。

 

ということで、秋元康を軸にして好きが連鎖していった脱線話でした。

 

f:id:dankejyuri:20181109210428j:image

 

  総括みたいになってしまうが、僕は「帰り道は遠回りしたくなる」が好きだ。もちろんMVも。「好きだったこの場所」ではじまり、「好きだったこの場所」で終わるこの曲を大切にしていきたい。

 

f:id:dankejyuri:20181109210735j:image
f:id:dankejyuri:20181109210738j:image

 

「君と離れるのは悲しいけど大事な別れだ」

 

f:id:dankejyuri:20181109022127j:image

 

ちなみにこの西野七瀬さんが着てる服のブランドも「ONE WAY」です。